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2017年6月例会「女性の目線で、求められているけど意外とないモノ・サービス」

中央区支部 行本憲治

 

ウーマンズビジネスグランプリ2017in 品川 受賞者発表

女性目線で、求められているけど意外とないモノ・サービス『あったらいいな』をつくる

 

奥井のぞみ氏

1.Profile

国立音楽大学、フアゴットのフリー奏者として活動後、子供の介護、子育てをきっかけに、普通の子供服が着ることが難しい病児服の製造販売を行っている。2015.2palette ibuを起業。第7回ビジネス創造コンテスト特別賞・奨励賞、ウーマンズビジネスグランプリ2017in 品川グランプリ、立正大学経営学部賞・オーディエンス賞受賞

 

2.想いと実践

・自分は宮崎県川南町出身、2010年、実家の両親に初孫を抱かしてあげたい里帰出産。

折悪しく口蹄疫が発生、実家の牛がダメになってしまった。出産のほうは長男が重度の障害、生命が危ぶまれるほどだった。何とか持ち直したものの、重度障害の状態。病院にある肌着を着せ替えるのたいへん、動かせない、小さな子の手が捻じれてしまう。何かほかにしてやれないのだろうか、探したけど、着せ替えできる肌着がどこにもない。自分でこの子にできること、自分の手で作ってみた。それを見て病院のお医者さんと看護師さんが喜んでくれた、誉めてくれた。

 

・子供の厳しい状況が続く、これからどうしようか?仕事もしなくては。そうだ病気の子供のための洋服は作れる。個人事業主として開業したが、ビジネスのやり方も知らない、デザインも知らない、必要にせまられた子供用のハンドメイド市場、病児服と名付けた。一つのパターンはある程度のロットで作り、あとは基本的にはハンドメイドにした。大手のメーカーが作れていない、同じ悩みを持っている親たちのために知ってもらい、広めようとした。特許等で囲い込むことは考えない、この病児服を知って、喜んでくれる人がいればそれが嬉しい。その思いで開業したところ多くの共感者がそれぞれのできることでボランティア的に助けてくれた。料金を請求してこない。この協力者の想い、絆を胸に、まずは、病児服を全国のこども病院のコンビニ等に置いていきたい。

 

3.感想メモ(中央区支部 運営委員 行本憲治)

・自分にも子供がいる。奥井さんの子供さんの重度障害の状況を聞いて胸が痛んだ。子供のためにできることから始め、それを同じ悩みを持っている人々に、伝え、その解決策としての病児服の提案をし、この広がりを作るために行動を起こした。これは社会に価値を提供するソーシャルな動き、これが持続できるビジネスになることを目指している。

・身内に起こった出来事から、思いを外に広げている、東京パラリンピックの年に同じような状況で悩んでいる親子が楽しめる時代を作ること、夢を大きく拡大しながら、それを具体的に実現できる仕組みと、社会からの共感を得る、協力者を巻き込む渦になる。自分のニッチ(自分だからできること、それが社会の共感を得られる価値を生むこと)を見つけて、その推進に立ち向かっている。素晴らしい、何か応援したくなる。

 

康 瑛琴 氏 (株)Craftie代表

1.Profile

アクセンチュアを経て、楽天のシンガポール法人のグローバルマーケティング部で働く。20164月にCraftie(アート・ものづくりでつながった温かいコミュニティを日本の各地につくっていく、という思い)を創業。会社を立ち上げた理由。もともと美術部でものづくりやアートに関心があり、自身でもワークショップを見つけるのに課題を感じていた。ワークショップ情報を見つけても日程が過ぎていることもあり、旅行やグルメであるような情報サイトを立ち上げようと考えた。ハンドメイド作品のC2Cマーケットが増えてきてユーザーはハンドメイド作品に慣れ親しんできている状況もあり、ブルーオーシャン市場があると確信した。人と人の距離が近い豊かな地域社会を作ることを目標にしている。

 

CCCグループT-SITE賞受賞

 

2.事業内容

・ワークショップの情報を集めるために、各種ハンドメイドアーティストの参加を募り、交流会を通して、趣旨を理解してもらう。基本的にはCtoCだがカルチャースクール等も参加し、いつ、どこで、どんな内容のワークショップがあるのかを告知している。参加申し込みは無料でCraftieのサイトから申し込み、現地で参加料を支払う仕組み。

・基本的にはHPで運営し、社員は自分ともう一人でやっている。このサイトに興味を持つ資金の出し手もいる。ユーザー―登録、ワークショップ登録、教室登録は現在は無料。

 

・各種教室は、今のところ首都圏中心だが、徐々に広がりを期待している。手芸、工芸、絵画、木工、陶芸、手織り、アクセサリー、フラワー、電子工作、DIY、フードクラフトなどのアート・ものづくりに関連するレッスン、ワークショップを載せることができる。

 

3.感想メモ(中央区支部 運営委員 行本憲治)

・企業化など考えたことがなかったという康さん、アーチスト感覚のある自分が不都合と感じた不便解消のために起業した。過去の仕事の経歴から、そのあたりの嗅覚が育ってきているためではないだろうか?十分な市場調査をして、宅外でのハンドメイドワークショップの情報と個人のニーズを結びつけるサイトを構築し、それを広げていくマーケッテング活動をしている。たくましいね。

・近頃、コンサルティング会社から独立起業している女性が増えてきている。記憶にあるのは気仙沼ニッティングの御手洗 瑞子さんの想い、震災後の土地で主婦ができる仕事をモチーフにオーダーメードニットセーター、一着当たりの値段は10万円前後だが時間をかけて作り手と買い手が交流しながら想いでつないでいく、女性ならではの生活感と細やかな気遣い。優しくしなやかな想い。女性の活躍社会の分野が広がっている。同友会の女性部、創業経営者、事業承継者、起業家、様々だが活気あるコミュニティーを形成、伸長させている。