品川支部の5月例会は、新会員さんの税理士神田博則氏の半生を織り交ぜながらの経営体験をご報告頂きました。
今回は、新宿支部から移籍されたYSコンサルティングの森山 淳代表に例会感想をご寄稿頂きました。
◆例会報告
5月15日、品川区役所中小企業センターにて、品川支部5月例会が会内外30名ほどの参加を得て開催されました。
報告者は、神田税理士事務所の神田博則さん。
神田さんとは、出会いは1年ほど前から。何回も飲みいって、いろいろお話していましたが、よく考えると知らないことだらけ。
今回の例会は、神田さん20年史を、日本経済の出来事と照らし合わせて、ご自身の業務を振り返っていくというもの。
そのなかで、日本の会社がどのような経営課題に直面していたか、それに対して、公庫の融資担当・税理士・コンサルタントとして
如何にその経営課題に向き合ったか、ということをご紹介いただきました。
こうして金融・税務を中心に多彩なキャリアを積んでこられた神田さんの歴史を知ると、
今後の付き合いもより深みが増してくると思うし、税理士をお探しの方がいれば、是非紹介したいなと思いました。
【公庫時代】1992年~1998年
入庫直後からバブル処理。新規開業の日本酒ソムリエの案件など順調に業務をこなしつつも、
融資担当としてのもどかしさも感じる。融資担当としては、経営のアドバイスはできないのだそうです。
また、職員としてお役所的なところもあり、税理士となる夢をもつ。
【個人事務所時代】1998年~2002年
個人事務所で働くことになる。税理士は、経営者にとって一番身近な存在でありな
がら、中には新しい税法のフォローがあまりできていない事務所もあるとのこと。
そこで、より高度な税務業務への渇望から再生コンサルへ転職。
【再生コンサル時代】2002年~2005年
バブル処理の最終段階。りそな銀行への公的資金注入により株価が底打ち。
この時代は、企業の再生業務を行う。
具体的には、精密検査(粉飾の有無、財務諸表の確認、部門別収支把握)から始まり、
事業計画の作成による収益向上。それで再生できな場合は、第二会社方式による不採算部門の切り捨て等の外科手術に及ぶ場合も。
その当時、毎日通っていたクライアント企業で、いつもお茶をだしてくれていた方がリストラの対象となるなど、葛藤する場面もあった。
業務の中で、上司から言われた一言が、印象に残っている。
企業再生とは、「重しを取り除いて、真の自分を取り戻すこと」
【税理士法人時代】2005年~2013年
このころ行っていた業務の中心は、大企業の企業会計。
2008年リーマンショックに見舞われ、仕事量が激減。
そんな中で、紹介により中小企業の税務顧問を受託し業務をこなすなかで、
今後、携わっていきたいのは中小企業との思いから、税理士事務所を開業するに至る。
【20年間の業務を振り返って思うこと】
・生き残る会社は、本業でキャッシュを生み出すことができ、かつ、経営者が現状を肌感覚で把握していること。
・会計とは決算書を作成することではない。会社の現状を分析し、課題を把握すること。
そしてその課題を解決する施策を計画に落とすこと。チェックすること。
・本当の会計の力をお見せしたい。
◆自己紹介
YSコンサルティング
代表 経営コンサルタント 森山淳
事業内容 :マーケティグコンサル。マーケティング戦略立案、販促策の提案




笑顔が大変お似合いの神田さんです。
ご自身の歴史を世の中の流れに照らしてのご報告は、ありすぎるご経験のほんの一部を垣間見たにすぎませんでしたが、明快で、大変楽しい、興味深いお話でした。
ココダケの裏話も面白く拝聴いたしました。
神田さん有難うございました。
知的に素敵に快適に家事を楽しむ女性を応援します。
株式会社ダイニチ・コーポレーション 吉田でした。
記事掲載が大変遅くなり心よりお詫び申し上げます。